有名私立一貫校とキャリア
中学受験生とご両親に贈るブログです。一部脱線もありますが、主に私立中高一貫校とその後のキャリアについて分析しています。
塾の夏キャンプ合宿に思う
こんにちは。Kidです。
私の勤務する塾では早くも正月特訓ゼミ(冬合宿)や近畿圏への受験ツアーの企画が始まっています。これから始まる企画はとりあえずおいておいて、私も既に参加した夏キャンプ合宿について書きたいと思います。


あまり詳しくはかけませんが、5年生合宿の概略です。
概略
一日目
(8月××日)
午前
都内バスターミナルに集合。点呼を取った上で貸切バスにて3時間ほどの山奥のキャンプ場に移動し、オリエンテーション(諸注意)。子供たちの親睦をはかるためにレクリエーションなど。
午後
クラス分けが発表され、それぞれのクラスで授業。このときのクラス分けは直前の公開テストの結果が基本的に反映されるが、各校舎の室長のごり押しで上位クラスに入る生徒も(おそらく保護者からの圧力)。10:30分の就寝まで5時間ほど。
二日目
午前・午後とも授業。内容としては入試問題から抜粋したものを出題し、演習形式で行います。ところどころ計算問題コンテストや漢字コンテストも行い、生徒を序列化させていきます。11:00就寝。
三日目
二日目とほぼ同様です。
ちなみにこの日の生徒就寝後、われわれは宴会となります。
四日目
午前
確認テスト(全教科)
前日、前々日に演習した内容からの出題です。このテストに向け、上位層の生徒たちは休み時間や入浴などの空き時間にしっかり暗記や復習を済ませています。
午後
入試本番模試
実際に昨年度の当社の模試で出題された問題を、志望校ごとに受験します。この間に我々は午前の確認テストを採点・集計しています。
模試は夕方には終わりますので、夜間の授業で模試の問題を解説します。全教科なので生徒も我々もこれが一番ハードな日程になります。この日も11:00に就寝です。
五日目
この日は全く授業はなし。「キャンプ」ですので、みんなで登山です。800メートル級の山を縦走しますが、正直小学5年生には少々きつめの行程を組みます。ちなみに私は事前に担当者として山岳ガイドと打ち合わせをしましたが、このきつめの行程は塾上層部からのごり押しです。
午後15:00くらいに終了し、夜は最後のレクリエーション(BBQなど)と、前日の確認テスト優秀者をクラスごとに表彰します。10:30就寝。
考察
いかがでしょうか?正直に申し上げて、これは小学生にはかなりきつい内容です。
塾側の論理としては
①受験を勝ち抜く精神力を身につける
②不足しがちな自然体験をさせる
③一緒に戦う他校舎の生徒と交流する
というものが名目として掲げられていますが、私個人の理解としては、
①逆境に弱い生徒をあぶり出す→入試直前の追い込み期の指導にフィードバック
②「塾に缶詰め」という悪印象をこれによって和らげる
③競争意識を煽る
そしてさらに、
④収益
という点があると思います。
①についてですが、えげつない話ですが途中で脱落する生徒っているんです。初日に「帰りたい」を連呼し、お母様が迎えに来た生徒もいるくらいです。まぁ最終日の登山は実際きついのですが、いきなり中腹くらいで泣きだしたり、最悪登山道までのアプローチ(2キロ程度)で脱落する子もいます。
実は、そうした事実はしっかりと全校舎的にデータ化されており、受験直前のめげそうな時期の指導に生かされています。
②については言うまでもないでしょう。「エコ体験」がどれほど受験に役立つかわかりませんが、最近のお母様がたには人気ですね。企業イメージのこともありますが。
③ですが、そういうことで燃える生徒もいるということです。そのために我々では上位者のために二束三文の楯やトロフィーを用意するくらいですので。
ちなみに楯は単価1000円、トロフィは1500円程度です。年初に一括購入しています。
④がやはり一番大きいでしょう。経理情報ですのであまり口外して欲しくないですが、
参加費:5,9800円
実質単価:2,9000円
つまり、一人参加すると30000円も儲かってしまうわけです。むろんここから我々の出張費や賞与増額がなされますが、それを差し引いても塾の利益は大きいでしょう。
みなさま是非是非ご参加あれ☆
ランキング参加しています。ご参考になりましたらクリックお願いします。


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私の勤務する塾では早くも正月特訓ゼミ(冬合宿)や近畿圏への受験ツアーの企画が始まっています。これから始まる企画はとりあえずおいておいて、私も既に参加した夏キャンプ合宿について書きたいと思います。

あまり詳しくはかけませんが、5年生合宿の概略です。
概略
一日目
(8月××日)
午前
都内バスターミナルに集合。点呼を取った上で貸切バスにて3時間ほどの山奥のキャンプ場に移動し、オリエンテーション(諸注意)。子供たちの親睦をはかるためにレクリエーションなど。
午後
クラス分けが発表され、それぞれのクラスで授業。このときのクラス分けは直前の公開テストの結果が基本的に反映されるが、各校舎の室長のごり押しで上位クラスに入る生徒も(おそらく保護者からの圧力)。10:30分の就寝まで5時間ほど。
二日目
午前・午後とも授業。内容としては入試問題から抜粋したものを出題し、演習形式で行います。ところどころ計算問題コンテストや漢字コンテストも行い、生徒を序列化させていきます。11:00就寝。
三日目
二日目とほぼ同様です。
ちなみにこの日の生徒就寝後、われわれは宴会となります。
四日目
午前
確認テスト(全教科)
前日、前々日に演習した内容からの出題です。このテストに向け、上位層の生徒たちは休み時間や入浴などの空き時間にしっかり暗記や復習を済ませています。
午後
入試本番模試
実際に昨年度の当社の模試で出題された問題を、志望校ごとに受験します。この間に我々は午前の確認テストを採点・集計しています。
模試は夕方には終わりますので、夜間の授業で模試の問題を解説します。全教科なので生徒も我々もこれが一番ハードな日程になります。この日も11:00に就寝です。
五日目
この日は全く授業はなし。「キャンプ」ですので、みんなで登山です。800メートル級の山を縦走しますが、正直小学5年生には少々きつめの行程を組みます。ちなみに私は事前に担当者として山岳ガイドと打ち合わせをしましたが、このきつめの行程は塾上層部からのごり押しです。
午後15:00くらいに終了し、夜は最後のレクリエーション(BBQなど)と、前日の確認テスト優秀者をクラスごとに表彰します。10:30就寝。
考察
いかがでしょうか?正直に申し上げて、これは小学生にはかなりきつい内容です。
塾側の論理としては
①受験を勝ち抜く精神力を身につける
②不足しがちな自然体験をさせる
③一緒に戦う他校舎の生徒と交流する
というものが名目として掲げられていますが、私個人の理解としては、
①逆境に弱い生徒をあぶり出す→入試直前の追い込み期の指導にフィードバック
②「塾に缶詰め」という悪印象をこれによって和らげる
③競争意識を煽る
そしてさらに、
④収益
という点があると思います。
①についてですが、えげつない話ですが途中で脱落する生徒っているんです。初日に「帰りたい」を連呼し、お母様が迎えに来た生徒もいるくらいです。まぁ最終日の登山は実際きついのですが、いきなり中腹くらいで泣きだしたり、最悪登山道までのアプローチ(2キロ程度)で脱落する子もいます。
実は、そうした事実はしっかりと全校舎的にデータ化されており、受験直前のめげそうな時期の指導に生かされています。
②については言うまでもないでしょう。「エコ体験」がどれほど受験に役立つかわかりませんが、最近のお母様がたには人気ですね。企業イメージのこともありますが。
③ですが、そういうことで燃える生徒もいるということです。そのために我々では上位者のために二束三文の楯やトロフィーを用意するくらいですので。
ちなみに楯は単価1000円、トロフィは1500円程度です。年初に一括購入しています。
④がやはり一番大きいでしょう。経理情報ですのであまり口外して欲しくないですが、
参加費:5,9800円
実質単価:2,9000円
つまり、一人参加すると30000円も儲かってしまうわけです。むろんここから我々の出張費や賞与増額がなされますが、それを差し引いても塾の利益は大きいでしょう。
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プロフィール
HN:
kid
年齢:
43
性別:
男性
誕生日:
1982/01/06
職業:
塾講師
趣味:
登山
自己紹介:
都内某大手塾にて算数を教えるしがない塾教師。
いちおう有名(?)私立一貫校卒業後国立大学に進学⇒その後迷走人生
いちおう有名(?)私立一貫校卒業後国立大学に進学⇒その後迷走人生